日本社会関係学会 

日本社会関係学会第1回年次大会 
2021年3月20日(土・祝)・21日(日)
*このイベントは終了しました
日本社会関係学会第1回年次大会開催にあたって「多様性を育み社会を守る」
                    大会運営委員会委員長 稲葉陽二


 日本社会関係学会第1回年次大会を開催することができますことを幸いに思います。2020年3月に開催を予定しておりましたが、コロナ禍で延期してまいりました。この間、関係各位のご尽力で昨年9月20日に設立総会をオンラインにて開催し、学会として発足しました。実施準備期間は3か月という状況のなかで、開催にこぎつけますこと、この間の会員各位のご支援を心から御礼申し上げます。当初1日開催を予定しておりましたが、想定をはるかに上回る報告・企画セッションの応募をいただき、3月20日と21日の二日間の開催となりました。

 本研究大会の統一テーマは設定いたしませんが、個人的には「多様性を育み社会を守る」ということではないかと思います。コロナ禍はつらい経験ではありますが、世界が様々な意味で過渡期にあることを浮き彫りにし、特にわが国の社会が抱える深い闇を明らかにしたという意味で、この経験を前向きに生かしていく、またとない、そしておそらく最後の機会を得たと理解すべきかと思います。

 ある生物学者によれば「生物多様性はなぜ必要か」という問いの答えは「種多様性があったほうが面白いから」、「遺伝性多様性があったほうが種の生存確率が上がるから」など諸説あるそうですが、「一般的に言うと、多様性がないほうが効率はいい」とのことです。生物で言えば有性生殖は雄がいらない単為生殖よりもはるかに効率が低いといいます。ところが、実際には単為生殖の生物はあまり存在せず、これは「どこかでクラッシュをおこして種が滅ぶ、つまり環境が変わったときには全滅してしまう」からだろうと述べております(池田清彦(2020)「特別講演 多様性はなぜ必要か」『第7回生存科学シンポジウム 生存への多様性』公益財団法人生存科学研究所 pp.3-23.)。

 これを我々の社会に当てはめると、多様性を否定するトランプの米国は有権者からみると一見効率が良いように見えますが、そんなことを許していれば人類の未来がないということかと思います。残念なことに多様性を認めず、聞く耳を持たない、異論を持つものを力で押さえつける事態が、トランプ政権だけではなく中国、ロシア、ミャンマー、中東だけではなく、欧州諸国でも、そして日本でも生じていると考えます。

 本学会は、社会関係資本、市民社会、政策評価について、実証的な研究を発展させるため異なる分野の研究者の交流の場を提供し、さらには研究者、実践家、政策担当者などの交流を促し、社会関係の現状やありうべき役割について研究するためのプラットフォームを提供すること、まさに多様性を育む場を提供することを目的としています。また、同時に社会関係資本は多様性を否定する側の論理と多様性の重要性を主張する論理の両方を分析し、かつ政策提言を行うことができる有用な概念と考えます。本大会が「多様性を育み社会を守る」視点を提供できることを切に願っております。

大会ポスター (2021/3/6)
大会参加申込方法について (2021/3/1)
大会プログラム (2021/3/1時点)
参加の手引
報告概要集
報告等募集のご案内 (2021/1/12締切:受付終了)





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